2014/11/17

Arduino - typedef宣言を使用する際の注意

C/C++のようで違う,Arduino

前回の記事でも書きましたが,関数のプロトタイプ宣言をユーザが記述する必要がないなど,Arduino IDEで使用するプログラミング言語はC/C++とは若干異なります.

実際には,スケッチ内のタブのうち.inoファイルと拡張子のないファイルは,コンパイル前に1つの.cppファイルに統合されるようです. 一方,.cファイルと.cppファイルは個別にコンパイルされ,最後にリンクが実行されます.

これらの処理は,ユーザのコーディングを簡略化することを目的としているのだと思います. しかしながら,ここに罠が隠れており,私はその罠にかかってしまいました.

typedef宣言が無視されてしまう
コンパイルエラーとなるプログラム

一見すると問題のないソースコードのようですが,コンパイルエラーが発生します. メッセージは「led_test2:12: error: 'STATUS_LED' does not name a type」でした.

問題の原因

この問題の原因は,Arduino IDEがプロトタイプ宣言を自動挿入する位置がプリプロセッサ(#include#defineのこと)の直後であることです. つまり,プロトタイプ宣言はプリプロセッサとtypedef宣言の間,8行目に自動挿入されることになります. したがって,typedef宣言でデータ型を定義する前にそのデータ型を使用したプロトタイプ宣言があることになり,コンパイルエラーとなってしまうのです.

問題の回避方法
方法(1) typedef宣言をヘッダファイルに移行する

Arduino Build Processでも紹介されている問題回避方法です. 自動挿入されるプロトタイプ宣言はプリプロセッサの直後なので,プリプロセッサでインクルードされるヘッダファイルでtypedef宣言を行えば良い,というものです.

方法(1)を適用したプログラムを示します. 下記は既存タブのled_test2.inoです. 新規作成するヘッダファイル,led_test2.hをインクルードしています.

下記は新規タブのled_test2.hです. typedef宣言を記述しています.

方法(2) プロトタイプ宣言を自分で記述する

プロトタイプ宣言が既に存在する場合は,自動挿入が実行されません. したがって,typedef宣言の後方に自分でプロトタイプ宣言を書いておくことでも,この問題を回避できます.

製品紹介
2014/11/16

Arduino - ソースコードを複数ファイルに分割して記述する

Arduino,はじめました

かなり今更ですが,最近になってArduinoを触り始めました. Arduinoと言っても,基板は買わずにATmega328Pを買ってきて,ブートローダと開発環境だけを使用しています. 参考書なども買っていないため,インターネットで調べつつ試行錯誤しています.

最初に躓いたのは,ソースコードを複数ファイルに分割して記述する方法についてです. Arduino Build Processでも説明されていますが,備忘録として記述しておこうと思います.

ソースコードを複数ファイルに分割して記述する
サンプルプログラム

説明に使用するサンプルプログラム,led_test.inoです. PIN_LEDで指定したデジタル入出力ピンのLEDを点滅させるプログラムです. LEDを接続する際は,電流制限用抵抗を忘れずに挿入してください.

今回は,loop()関数内の32~35行目の処理を関数化し,別ファイルに記述します.

新規タブを作成する

Arduinoでは,1つのスケッチで複数ファイルを扱うとき,各々を「タブ」と呼ぶようです. 新規タブは,ウィンドウ右側のアイコンをクリックすると表示されるメニューから作成できます. 私は最初これを知りませんでした….


Arduino

ウィンドウ下部に表示されるテキストボックスで,新規タブ名を指定します. Arduino Build Processによれば,タブとして扱うことができるファイルは,拡張子なし,.c,.cppまたは.hのいずれかのようです. しかし,私の使用しているArduino 1.0.5-r2では,このテキストボックスで拡張子を指定しなかった場合,拡張子は.inoになります. 1つのスケッチで,複数の.inoファイルが扱えるようです.

関数を記述するのであれば,C++言語ライクではなくC言語ライクに書くのであっても,個人的には拡張子は.cppを指定すれば良いと思います. 今回は拡張子を指定しませんでしたので,led_func.inoというファイルがスケッチフォルダに新規作成されました.


Arduino
ソースコードを編集する

上記のサンプルプログラムを分割して記述した例を示します. loop()関数内の32~35行目の処理を,led_func()関数として関数化しています. このように関数化やファイル分割を行うことで,ソースコードの再利用性が向上します.

下記は既存タブのled_test.inoです.

下記は新規タブのled_func.inoです.

なお,関数のプロトタイプ宣言は,Arduinoにおいてはコンパイル時に自動挿入されるため,必要ありません. また,作成したタブが拡張子.hのヘッダファイルでない限り,#includeの記述も必要ありません. しかし,これらにも例外があります. 詳細については,別記事「Arduino - typedef宣言を使用する際の注意」をご覧ください.

追加情報

よりC/C++言語ライクに記述したい場合は,Arduino - ソースコードを複数ファイルに分割して記述する(2)をご覧ください.

製品紹介
2014/11/14

16F88 アセンブリ言語開発例 - LED点滅回路

概要

PIC16F88とMPASM (アセンブリ言語)を使用した開発例として,LED点滅回路のプログラムを紹介します. 開発環境は下記のとおりです.

PIC PIC16F88-I/P
MPLAB X IDE MPLAB X IDE v2.15
MPASM MPASMWIN v5.57
PICkit 2 MPLAB X IDEを使用して書込み
回路
回路図

電源はPICkit 2から5.0Vを供給しています. 内蔵クロック 8MHzで動作させています. RB0には,電流制限用抵抗 330Ωを経由してLEDが接続されています.


回路図
回路部品

下表は使用部品表です.

番号 部品名 型番 数量 参考単価
U1 PICマイコン Microchip PIC16F88-I/P 1 200円
LED1 LED 各社 各色 1 10円
R1 炭素皮膜抵抗 各社 1/4W 10kΩ 1 1円
R2 炭素皮膜抵抗 各社 1/4W 330Ω 1 1円
その他 リード線など 適量
プログラム
main.asm

下記はソースファイル「main.asm」です.参考になれば幸いです.

更新履歴
2014/11/15 プログラムを修正(動作にほぼ影響なし)
  • サブルーチンTIMER2内のNOP命令を削除
  • サブルーチンTIMER3内のNOP命令を削除
2014/11/14 公開開始
2014/10/28

16F628A XC8開発例 - LED点滅回路

概要

PIC16F628AとMPLAB XC8 C Compilerを使用した開発例として,LED点滅回路のプログラムを紹介します. 開発環境は下記のとおりです.

PIC PIC16F628A-I/P
MPLAB X IDE MPLAB X IDE v2.15
MPLAB XC8 MPLAB XC8 C Compiler v1.32
PICkit 2 MPLAB X IDEを使用して書込み
回路
回路図

回路構成はシンプルです. 電源はPICkit 2から5.0Vを供給しています. また,外部発振子としてセラロック 10MHzを使用しています. RB0には,電流制限用抵抗 330Ωを経由してLEDが接続されています.


回路図
回路部品

下表は使用部品表です.

番号 部品名 型番 数量 参考単価
U1 PICマイコン Microchip PIC16F628A-I/P 1 180円
X1 セラロック 村田製作所 10MHz 1 30円
LED1 LED 各社 各色 1 10円
R1 炭素皮膜抵抗 各社 1/4W 10kΩ 1 1円
R2 炭素皮膜抵抗 各社 1/4W 330Ω 1 1円
その他 リード線など 適量
プログラム
main.c

下記はソースファイル「main.c」です.参考になれば幸いです.