概要
学生の頃から愛用しているThinkPad USBトラックポイントキーボードの足が折れてしまいました.経年劣化なので仕方ないです. 既に販売終了になってだいぶ経つ製品で同じものが入手できません. 足が折れただけでその他は問題がないですし,気に入っているため,出来ればまだ使い続けたい.そこで,代わりの足を3Dプリンタで作ってみました.
3Dモデリング
最初に誰かが既に作った3Dモデルが公開されていないかを検索しましたが,私の所有する55Y9053に適合するものは見当たりませんでした. 他の製品のものはいくつか見つかりました.現行製品のトラックポイントキーボードも同じように足が折れたという話を聞いたことがありますので,考えることは皆さん同じのようです. 仕方がないので自分でモデリングすることにしました.
モデリング環境は下表のとおりです.ソフトウェアは全てフリーウェアです. FreeCADでモデリングしたものをSTLでエクスポートし,Ultimaker CuraでスライスしてGコードを生成しています.
OS | Ubuntu 20.04.3 LTS |
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FreeCAD | 0.18.4 |
Ultimaker Cura | 4.11.0 |
モデリングにあたっては折れた足にノギスを当てて寸法を測りました. しかし,足のゴム部分はすり減っていたため元の正確な寸法はわかりませんし,角部分の複雑な曲線を完全に再現するのは私には難しいため妥協しています.
作成した3DモデルのSTLは,Thingiverseでダウンロード可能です.
3Dプリント
今回初めてABS樹脂を使ってみたのですが反りが大きかったため,最終的にはPLA樹脂を使いました.
3Dプリンタ | KINGROON KP3S |
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フィラメント | ANYCUBIC PLA 白 |
接地しない大きな突起部分にはサポート材を付加しています. プリント設定はUltimaker Curaのプリセットの標準品質からほとんど変えていませんが,内部は充填率を60%としキュービック構造にしています. プリント設定は3Dプリンタやフィラメントにもよると思いますし,私は素人であることに留意してください.
完成写真
実用上問題ないものを作成できました.ただし,寸法や丸みの再現が忠実でないためか,足を立てたときの「カチッ」というラッチ感がやや弱い気がします.
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