概要
SynologyのNASには,GitLabを動作させることができるモデルがあります. 初回セットアップやアップデートも簡単にできるようになっているのですが,GitLabのアップデートを行うと環境変数が初期化されてしまいます. おそらく初回セットアップ時点での環境変数に戻ってしまうものと考えられ,初回セットアップ後に環境変数をカスタマイズしている場合は再設定が必要です. これまではその場しのぎで環境変数の設定内容を控えておらず,アップデートする度に設定内容を思い出す必要がありました. 環境変数のうちGitLabからのメール配信に必要なSMTP設定について,備忘録としてここにメモしておきます.
開発環境
製品型番 | DS918+ |
---|---|
DSM | 6.2.4-25556 Update 2 |
GitLab | Version: 13.12.2-0073 |
設定方法
GitLabを停止させる
環境変数を変更するので,GitLabを一時停止します.DSM上でGitLabはDockerコンテナとして動作しています. GitLabのDockerコンテナはDockerのUIからも停止できますが,GitLabは3つのDockerコンテナで構成されているので,私は念のためパッケージセンターのGitLabのメニューから停止するようにしています.
DSMにログインしてパッケージセンターを開き,「インストール済」タブからGitLabをクリックします.GitLabは実行中になっているので,「停止」をクリックしてこれを停止します. 「このパッケージを停止しますか?」と聞かれるので「はい」をクリックします.
Dockerコンテナの編集画面を開く
次にDokcerを開きます.「synology_gitlab」で始まる3つのコンテナが停止していることを確認して,「コンテナ」タブで「synology_gitlab」を選択した状態で「編集」をクリックします.
環境変数を設定する
「編集 - synology_gitlab」ウィンドウが開くので,下表の新規追加します. なお,SynologyのGitLabはsameersbn/docker-gitlabをベースにしているようですので,このリポジトリの説明が参考になりました.
GMailを使用している場合は二段階認証を設定していると思います.この場合,SMTP_PASSには通常ブラウザからGMailにログインする際に入力するパスワードは使用できませんので,アプリパスワードを発行する必要があります.
可変 | 値 |
---|---|
SMTP_ENABLED | true |
SMTP_DOMAIN | www.gmail.com |
SMTP_HOST | smtp.gmail.com |
SMTP_PORT | 587 |
SMTP_USER | your_account@gmail.com |
SMTP_PASS | your_app_password |
SMTP_STARTTLS | true |
SMTP_TLS | false |
SMTP_OPENSSL_VERIFY_MODE | none |
SMTP_AUTHENTICATION | login |
GitLabを再開させる
再びパッケージセンターを開き,「インストール済」タブからGitLabをクリックします.GitLabは停止になっているので,これを再開します. 再開してからGitLabにが起動してアクセス可能になるまではしばらくかかります.
メールが配信されるようになっているかどうかは,メールアドレスの追加やユーザの新規作成で確認できます.
0 件のコメント:
コメントを投稿