「使用中のため削除できません」となるフォントの削除方法

概要

Windows 11で[設定] - [個人用設定] - [フォント]からフォントを削除しようとすると「○○は使用中のため削除できません」とメッセージが出て削除できない場合の対処方法のメモです．

発端: Noto Sans JPが削除できない

Windows 11にNoto Sans JPが標準搭載されるようになりました．

• Windows 10/11に「Noto」フォントが標準搭載へ ～日中韓のWebブラウジングが改善 - 窓の杜

私はNoto Sans JPをGoogle Fontsからダウンロードして個別インストールしていたのですが，フォントの設定を見ると，標準搭載分と個別インストール分が重複インストールされた状態になっていました． Noto Sans JPのインストール状態は下記の手順で確認できます．

1. [設定] - [個人用設定] - [フォント]を開く
2. [使用可能なフォント]の下にある検索ボックス[検索するには、ここに入力します]に「Noto Sans JP」と入力する
3. 表示された[Noto Sans JP]をクリック

一部のフォント フェイス (Meduim, Boldなど)が2つ表示されてしまっています． メタデータを見ると，異なるファイルがインストールされていることがわかります． 標準搭載のフォント ファイルの末尾の「-VF」は「バリアブルフォント」の意で，1つのファイルで複数のフォント フェイスが利用できます．

完全名	フォント ファイル	インストール種別
Noto Sans JP Medium	C:\WINDOWS\FONTS\NOTOSANSJP-VF.TTF	標準搭載
Noto Sans JP Medium	C:\WINDOWS\FONTS\NOTOSANSJP-MEDIUM.OTF	個別インストール

個別インストールした方の「NOTOSANSJP-MEDIUM.OTF」をアンインストールしようとしても，下図のとおりエラーメッセージが出て失敗します．

「使用中のため削除できません」となるフォントの削除方法

「NOTOSANSJP-MEDIUM.OTF」を例にフォントの削除方法を紹介します．

1. スタートメニューを開いた状態で「resmon」と入力して検索するなどして，リソース モニターを開きます
2. [CPU]タブを開き，[関連付けられたハンドル]の右にある[ハンドルの検索]にフォント ファイルのファイル名を入力します
3. 下図のように検索結果に表示されるファイルがフォントを使用中です．この例では「msedgewebview2.exe」が使用中だったことが削除できない原因でした
   
4. 「msedgewebview2.exe」を終了する前に，一時的に「msedgewebview2.exe」のファイル名を「msedgewebview2old.exe」に変更します． タスクが自動起動するなどして「msedgewebview2.exe」が使用中の状態から抜け出せなくなることを防ぐためです． 「140.0.3485.94」の部分は環境によって異なる場合があります

   ファイルパス
   C:\Program Files (x86)\Microsoft\EdgeWebView\Application\140.0.3485.94\msedgewebview2.exe


5. スタートメニューを開いた状態で「taskmgr」と入力して検索するなどして，タスク マネージャーを開きます
6. [プロセス]タブを開き，[検索する名前、発行元、PIDを入力してください]にフォントを使用中のファイルのファイル名を入力します
   
7. 表示されているプロセスを右クリックして[タスクの終了]を選択します．全てのプロセスに対して繰り返します
   
8. リソース モニターでフォントが使用されていないことを確認します
   
9. 再度[設定] - [個人用設定] - [フォント]を開き，削除できなかったフォントをアンインストールします
10. 「msedgewebview2old.exe」のファイル名を元に戻します
11. 再起動します
12. Medium以外のフォント フェイスについても同様の手順を繰り返した結果，重複インストールがなくなりました