はじめに…
某所にて,年末の大掃除で廃棄処分になったPanasonicのモバイルノートPC,Let's note CF-R4(CF-R4HW4AXR)を頂きました.
1kgを切る軽量ボディにもかかわらず堅牢性を感じる作りで,これぞLet's noteという印象のモデルです.
ノートパソコン CF-R4HW4AXR 商品概要 | パソコン | Panasonic
プリインストールされていたOSはWindows XP 日本語版のはずですが,引き取った時点ではWindows XP 英語版が入っており,HDDには過去にLinuxをインストールしていた形跡が残っていました.
HDDにリカバリ領域が残っていればWindows XP 日本語版で初期化できたのですが,どうもOSを入れ替えたりした過程でリカバリ領域を削除してしまっていたようで,初期化できませんでした.
ちなみに,HDDのリカバリ領域を用いた初期化方法は,下記リンク先に置かれている取扱説明書に記載されています.
本体 取扱説明書ダウンロード | パナソニック パソコンサポート
仕方がないので別のOSをインストールすることにしました.
Windows XPはサポート期限が迫っているので,これからインストールするOSとして適切とは言えないということもあります.
メモリは1GBに増設されていたのでWindows 7 32bitをインストールすることも考えましたが,高価なので却下しました.
そこで,今回もMicrosoft DreamSpark Studentsから無料ダウンロードしたサーバ用OS,Windows Server 2008をインストールすることにしました.
Windows Server 2008はWindows Vistaをベースに開発されたサーバ用OSなので,設定を行えばWindows Vistaとほぼ同様に使用する事が可能です.
また,Windows Server 2008の後継であるWindows Server 2008 R2はWindows 7をベースに開発されています.
しかし,Windows Server 2008 R2以降のサーバ用OSは64bit版しかありませんので,今回は32bit版があるWindows Server 2008を選択しました.
本投稿は,私が行った設定のメモです.
設定メモ
BIOSの初期化と設定
Windows Serverのインストール前にBIOSを一度初期化した方が良いと思います.
また,CF-R4にはモデムが搭載されていますが,最近は使われなくなった機能ですのでBIOSで無効化しておきました.
Windows Serverのインストール
DreamSparkからダウンロードしたISOファイルをDVD-Rに書き込みます.Windows 7以降であれば,ISOファイルの書き込みに特別なソフトウェアは不要です.
ISOファイルからCDまたはDVDを書き込む
CF-R4は光学ドライブを搭載していないので,USB接続の光学ドライブを使用してインストールします.
Windows Serverのインストール直後に行った設定
Administratorまたは管理者権限を持ったユーザでログインして作業を行います.
Service Pack 2をインストールする
下記リンクからService Pack 2 (Windows6.0-KB948465-X86.exe)をダウンロードして,インストールします.インストールには時間がかかりますので,しばらく休憩できます.
Windows Server 2008 Service Pack 2 および Windows Vista Service Pack 2 (5 言語用スタンドアロン版) (KB948465)
Windows Updateを実行する
Windows Updateを実行して,Windowsを最新の状態に更新します.2回程度実行した方が良いと思います.
機能を追加する
Windows AeroやWindows Media PlayerなどのWindows Vistaの標準機能に加え,無線LANの使用に必要な機能を追加します.
「サーバーマネージャー」 > 「機能」 > 「機能の追加」で以下を選択
- デスクトップエクスペリエンス
- ワイヤレス LAN サービス
選択後,「次へ」 > 「インストール」
サービスの設定を行う
各種サービスの設定を行い,Windows Vistaで標準で使用可能な機能を,Windows Serverでも有効にします.
- サウンドの有効化
「ファイル名を指定して実行」 > 「services.msc」 > 「Windows Audio」 > 「自動」 > 「開始」
- Windows Aeroの有効化
「ファイル名を指定して実行」 > 「services.msc」 > 「Themes」 > 「自動」 > 「開始」
- 時刻サーバと同期
「ファイル名を指定して実行」 > 「services.msc」 > 「Windows Time」 >「自動」 >「開始」
私の環境の場合,既に「自動」に設定されていました.
Panasonic提供のドライバ・ソフトウェアをインストールする
CF-R4シリーズ Windows Vista対応キットから各種ドライバ・ソフトウェアをダウンロードして,インストールします.インストール方法を詳細に説明した手順書もダウンロードできるので,主に手順書に従ってインストールします.
下記はインストールしませんでした.
- ホットキードライバー(下記アップデートプログラムをインストールするため)
- モデムドライバー(BIOSでモデムを無効化したため)
- DMIビューアー(不要と判断したため)
- Hotkey Appendix(下記アップデートプログラムをインストールするため)
- PC情報ビューアー(不要と判断したため)
- ズームビューアー(不要と判断したため)
上記のWindows Vista対応キットに含まれているホットキー関係のソフトウェアにはバグがあり,Windowsをログオフしたりシャットダウンしたりする際にかなり時間がかかる場合がありました.シャットダウンがとても遅くてイライラします.この問題は下記からダウンロードしたアップデートプログラムをインストールすることで解決できます.
2004年秋冬モデル~2008年秋冬モデル対象 Hotkey Driver および Hotkey Appendix アップデートプログラム(V8.00L10S M00.01)
ユーザーを追加し,個人設定を変更する
OSインストール後の環境整備はAdministratorで行いましたが,日常的な作業には,管理者権限を持たない一般ユーザを使用する方が良いでしょう.一般ユーザを作成し,Windows Aeroを有効にしてWindows Vistaライクなデスクトップにしてみました.
「サーバーマネージャー」 > 「構成」 > 「ローカルユーザーとグループ」から新規ユーザーを作成可能
一般ユーザーを作成後,ログオンして「個人設定」を変更すると,Windows Vistaライクなデスクトップを実現できます.
Microsoft Security Essentials (MSE)をインストールする
Microsoftが無料で提供しているウィルス対策ソフトウェアです.Windows Server 2008のようなサーバ向けOSに対応している個人向けウィルス対策ソフトウェアは少ないですが,MSEはWindows Server 2008にインストールして使用可能です.
下記リンクからダウンロードページに移動できます.「バージョンの選択」で「Windows Vista/Windows 7 32ビット」を選択してください.
Microsoft Security Essentials - Microsoft Windows
アプリケーションをインストールする
ここまで作業を終えたら,環境整備はほとんど終了です.後は,常用アプリケーションをインストールします.下記のアプリケーションは,Windows Server 2008でも正常に動作しました.
- Google Chrome
インターネット・ブラウザです.
- Adobe Reader
PDFビューアです.
- 7-Zip
ファイルの圧縮解凍ソフトウェアです.
- DAEMON Tools Lite
仮想光学ドライブです.CF-R4には光学ドライブが搭載されていないため,DVD-ROMなどはISOイメージ化してHDDに保存しておきます.インストール時にBaidu IMEなどをインストールするか否かを設定するウィンドウが表示されるので,インストールをしないように設定を変更してください.
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